IMSLP:著作権の状態を確認


このページには、楽譜がパブリックドメインかどうかを確認する基本的な方法が書いてあります。

自分の楽譜がパブリックドメインかどうかを確認する方法

パブリックドメインかどうかがまだ確認されていない楽譜をアップロードしようと思ったときには、いくつかの基本的な調査をしてください。出版された土地、日付、必要に応じて編集者の没年を確認するようにしてください。

  • 多くの楽譜には、楽譜に著作権のついた年が、楽譜の最初のページに印刷されています。表示は扉や扉の裏、目次や楽器一覧のページにも書かれます。しかし、多くの1800年代から1980年代いっぱいのヨーロッパの楽譜は、著作権表示を持っていません。著作権表示がないからといって、そのことが米国でその作品がパブリックドメインだということを保証するわけではありません。
  • 出版の日付を判断する方法はいくつかあります。まず、楽譜ページないし扉に通常書かれている楽譜の編集者の名前を確認して、グーグルやウィキペディアで、その人がパブリックドメインかどうかを確認することです。特定の作曲家の書誌目録があれば、最初の公表や再出版の日付、最初の出版社、後継出版社、所在地、定価、プレートナンバー、印判師、印刷社といった、詳細な情報を入手することができます。ジェームス・J.・ファルド James J. Fuld のThe Book of World Famous Musicは、このような情報がとりわけ豊富です。最後に、インターネットや印刷されたカタログを使って出版社の情報を調べるという方法があります。いくつかの出版社は、米国の著作権法が変わった魔法の年である1923年より前に消滅しました。他の出版社は、そのウェブサイトに古い出版物のデータベースを持っています。
  • 図書館の目録で出版社の情報を探します。多くの図書館は日付、プレートナンバー、編集者といったデータをデータベースに持っています。
    • ジュリアード・オンラインカタログは、プレートナンバーと版の数字についての広範なデータベース
    • インディアナ大学はいくつかの作品についてプレートナンバーと版の数字を持っています。
    • Worldcatは、いつも完全な書誌情報をリストしているわけではありませんが、すべての出版物のほとんどがWorldcatの中にあります。しかし、いくつかのプレートナンバーは、彼らのデーベースの中で「隠れた」項目の中にあるようです。プレートナンバーを検索に入力すると非常にしばしば正確にヒットしますから。
  • 古い楽譜の裏表紙にはしばしばいろいろな情報が含まれています。たとえば、あなたのスキャンした曲が初めて出版されたときに、同じ出版社によって、印刷された出版物のリスト。
  • グーグルやGoogle Scholarであなたの出版物のタイトルを検索してみてください。しばしば、新しい版は音楽定期刊行物の中に書評が載っています。jstor.orgにアクセスしたら、役に立つ定期刊行物が見つけられるでしょう。
  • Sheetmusicplusは、楽譜の最初のページを見せてくれます。版の数字とプレートナンバーを調べることができて、とても貴重です。
  • Googleブックスにはドーバー社のリプリントのサンプルのページがあって利用できます。
  • Musicsackは音楽関連の人々の情報を研究するよい資料になります。
  • 出版物の歴史情報のページや、ブライトコプフ・ウント・ヘルテルのように一つの出版社に特化してリンクが置かれているページで、ほかの利用者の研究の成果を見つけることもできます。
  • 調査が終了したら、上のページの一つにあなたの作業の結果を加えて、ほかの利用者の便を図ってください。そして、ファイル説明フォームに情報を加えて、その楽譜がパブリックドメインであることを証明してください。

商標やロゴを複写しないようにする

比較的最近スキャンした楽譜が一般的になってくるのに伴って、多くの営利企業がパブリックドメインの作品のスキャンを売るようになってきました。CD Sheet MusicEverynoteElibronの3社が主に行っています。これら3社が関連して作成された楽譜の内容はパブリックドメインですが、新たに加えられた要素、たとえば序文は、著作権で保護されます。また、これらの会社のロゴは、商標法で保護されます。著作権と違って、商標とロゴは、所有者が当該の商標やロゴを使って商業活動を行い続ける限り、法的に保護されます。ですから、「カーマスクラシックシリーズ」の中の現在アルフレッド社の楽譜が19世紀のバッハ協会版をリプリントしていることが非常に明らかであったとしても、IMSLPにアップロードするためには会社のロゴをスキャンから取り除くことが絶対に必要なのです。同じ規則が、たとえば、ドーバー、カーマス、マスターズ、ラックスのような、現在商業活動を行っているすべての会社に適用されます。疑問があったら、ロゴや商標の入ったファイルをアップロードする前にフォーラムにメッセージを投稿してみてください。