本譜面は、右記の出版譜面を元に浄書したものである;Paris: Simon Richault, n.d.(ca.1850). Plate 5545.R.
Reissue (edited) - Costallat & Cie., n.d.(ca.1910)
浄書に際し、一部元の譜面とは違う記載がある為以下に記載する。
原則、速度指定は1小節目左上に記載されているものとした。発想記号や速度記号に関しては明示的に対象を指定された者でない限り、五線間に記載するよう修正した。
また、音部記号は原則原譜を元に記載しているが、近似音型の反復部分で途中から音部記号が変更されている場合、初回の反復から音部記号の変更を適用して形式を統一した。
なお、ペダルの指示に関しては原則五線最下部に記載した。また、オクターブ記号に関しては8va/15maのみの記載とし、altaやbassaの記載は省略した。
◇No.1
1.クレシェンド・デクレシェンド記号に関しては各声部に対しての表記と見なし、文字で書かれている場合は全体の声部に対しての指示として判断した。
その為、86小節以降のクレシェンド・デクレシェンド記号は意図的に符頭または符尾に寄せて記載した。
2.原譜では133-140小節にかけて2回pが書かれており、それぞれベースに対しの指示と考えられる。
その為、この部分のみpは各声部に寄せて記載をした。
3.原譜では188小節のデクレシェンド記号が右手・左手両方に同じ位置に記載されている。
その為、このデクレシェンド記号のみ五線間の中央に記載した。
◇No2
1.12小節目は5小節目でpを記載してから強弱記号が記載されていない。
記譜漏れとも考えたが、28小節目ではmfが明記されていた為、ここでは意図的な物と判断した。
2.12小節目のgraziosoとdolceは原譜では一段目、2段目に対して書かれているように見て取れる。
スペースの問題かとも考えたが、各声部に対しての指示と考え、本譜面ではそのように記載した。
3.138小節目と141小節目のffはそれぞれ1段目・2段目の主旋律に対しての指示の様に考えられるが、
その場合No.1の71小節目のように記載がされるものと考え、本譜面では五線間中央に記載した。
4.187小節目と190小節目のpppは原譜ではそれぞれ1段目・2段目両方に記載されているが、本譜面では五線間中央に1つのみ記載した。
◇No.3
1.7小節目の3拍目第一音は原譜では♮がついていない。しかし、この小節は4拍とも反復音型となっている。
また、♮が付いていない場合、明らかにメロディーとして違和感が生じる。同型の16小節目では付いている為、当該音は♮の記載漏れと判断し、本譜面では♮を追記した。
2.28小節目の3拍目四分音符は、原譜ではアクセントが付いていないが今までの音型を考慮し、記載漏れと判断して追記した。
3.30小節目の2拍目四分音符は、原譜では♯が付いていないが明らかな不協和音となる為本譜面では♯を追記した。
4.91小節目の4拍目の16分音符について、原譜ではHには♮が付いておらずHisとなっている。
浄書に際し最後まで悩んだものの、♮の付け忘れと判断してここではHとした。
5.アルカンには時折、未来のピアノの完成図を想定していたのかと思わされることがある。
それはOp.39 No.10然り、当時のピアノでは出せない音を出したいが妥協したような形跡からだ。
87小節目、111小節目については、確かに原譜のままの方が音の収まりは良いが、本来であればOssiaのような流れにしたかったのではないだろうか?
あくまで推測の域を出ないが、本譜面ではそのような考えからOssiaを追加した。
本譜面は、右記の出版譜面を元に浄書したものである;Paris: Bureau Central de Musique, n.d.(1844)
浄書に際し、一部元の譜面とは違う記載がある為以下に記載する。
原則、速度指定は1小節目左上に記載されているものとした。発想記号や速度記号に関しては明示的に対象を指定された者でない限り、五線間に記載するよう修正した。
また、音部記号は原則原譜を元に記載しているが、近似音型の反復部分で途中から音部記号が変更されている場合、初回の反復から音部記号の変更を適用して形式を統一した。
なお、ペダルの指示に関しては原則五線最下部に記載した。また、オクターブ記号に関しては8va/15maのみの記載とし、altaやbassaの記載は省略した。
◇Alleluia
1.12小節目の5拍目裏拍の第二音は、原譜だとD♯の音だが、和音の構成と進行からこの音では明瞭に誤りであり、
Dが正しいものと考えるため、本譜面では♮を記載した。
2.12小節目の6拍目裏拍の第一音は、原譜だとD♯の音だが、和音の構成と進行からこの音では明瞭に誤りであり、
Dが正しいものと考えるため、本譜面では♮を記載した。